タイ料理とは





 タイ料理は、東南アジアのタイ王国の料理です。陸続きの周辺諸国の料理の影響も受けており、香辛料、香味野菜やハーブを多用し、辛味、酸味、甘味などを多彩に組み合わせた味付けに特徴があります。

タイ料理では、他の東南アジア諸国と同様に、味付けの基本には魚醤を使っております。タイの魚醤はナンプラーと呼ばれますが、これは、アンチョビなどの魚を塩漬けし、魚のタンパク質から発酵にさせることにより生じるアミノ酸を豊富に含む、醤油に似た液状の調味料でございます。ガピと呼ばれる、固形の蝦醤も料理によっては用いられます。また、プリッキーヌーと呼ばれる小粒の唐辛子が頻繁に使用されるため、タイ料理には辛いものが多くなっております。汁物や、タイカレーにはココナッツミルクが多用され、料理にコクをあたえています。パクチーやレモングラスなどの香草やナンキョウの根茎、コブミカンの葉などの香辛料をすりつぶしたペーストをカレーやスープ、炒め物の味付けに用いるのもタイ料理の特徴です。

タイ料理では、ひとつの料理に辛味、酸味、甘味などが混ざり合い、複雑な味覚を醸し出している状態が美味とされております。このためタイ料理のレストランには砂糖、ナンプラー、唐辛子の酢漬け、粉唐辛子を入れた容器のセットが必ず置かれており、お客様が料理にさらに味を足し、好みの味付けに調味して食べるのがタイ料理では普通となっております。